リターゲティング広告とは、インターネット上に出稿するWeb広告のひとつです。自社の製品やサービスに興味のあるユーザーに対してアプローチできることから、多くのWebサイト運営者に注目されています。
この記事では、リターゲティング広告の意味や、リマーケティング広告との違い、仕組みや種類についてご紹介しています。
また、リタゲ・リマケの新たな手法である「ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告」についても解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてださい。
目次
リターゲティング広告とリマーケティング広告の違いとは
そもそもリターゲティング広告とリマーケティング広告は、具体的にどこが違うのでしょうか。
結論から言いますと、追跡型広告という意味はどちらの広告も同じです。この2つの広告の違いは運用している母体が違うことで呼び名が異なっており、
- リターゲティング広告=Yahooリスティングが運営
- リマーケティング広告=Googleアドワーズが運営
となっています。名前も非常に似ていますが、ここでは運用元が違うということを、おさえておけば大丈夫です。
なおこの記事では、それぞれの広告は同じ意味であることからリターゲティング広告(=リマーケティング広告)という言葉で解説をしていきます。
リターゲティング広告とは?
リターゲティング広告とは、一度自社サイトに訪れたユーザーを、サイトから離れた後もユーザーを追跡して広告を出すことです。
たとえば、マスクについて、Amazonや楽天市場などでチェックしたとしましょう。その後、ほかのサイトをアクセスすると、マスクに関する広告が出てくることがあるかと思います。その広告こそが、リターゲティング広告です。
一般的に、ユーザーがWebサイトを訪れてそのまま商品を買ったり、申込みを行ったりする確率(CVR=コンバージョン率)は、10%にいけばいいほうだと言われています。90%近くのユーザーはWebサイトを訪れただけで離脱しているのです。
リターゲティング広告は、多くのユーザーは離脱するということを前提に、再度Webサイトに訪れてもらうように考え出された広告と言えるでしょう。
リターゲティング広告の種類
一言でいうと、リターゲティング広告ですが、大きく分けると4種類に分けることができます。
- オーディエンスターゲティング
- デバイスターゲティング
- 位置情報ターゲティング
- コンテンツターゲティング
ひとつずつご紹介していきます。
オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングは、ユーザーに焦点をあてて広告を配信する方法です。
マスクの例で言うと、ニュース記事やショッピング、旅行の計画のためのサイトを見ていたとしても「マスク」の広告が表示される可能性があります。
このように閲覧するWebサイトに関係なく、ユーザーの嗜好に合わせた広告配信方法をオーディエンスターゲティングといいます。
デバイスターゲティング
デバイスマーケティングとは、ユーザーが使用しているデバイスに応じて、広告の内容を使い分ける方法です。
たとえば、パソコン専用のソフトやアプリを広告として配信するのであれば、スマホよりもパソコンで配信したほうが、成約に繋がりやすいことは間違いないでしょう。
対象となるデバイスターゲティングは、パソコン、スマホ、タブレットとデバイス以外にもOSごとに使い分けることも可能です。
位置情報ターゲティング
位置情報ターゲティングは、ユーザーのGPSやビーコンなどの位置情報を利用した広告配信の手法です。
実際の店舗を持つ広告主がその店舗の近くにいる人や地域に向けて配信をする方法で、ユーザーがいる位置を手がかりに広告をピンポイントで配信しています。
位置情報ターゲティングは別名、ジオターゲティングとも言われます。
コンテンツターゲティング
コンテンツターゲティングは、ユーザーが日頃利用しているコンテンツに着目した広告配信方法です。
たとえば、京都のホテル予約サイトを見ている人は、他の人に比べて、これから京都に行く可能性が高いでしょう。
そうとわかれば、そのホテル予約サイトに対して、京都の観光やレジャーの広告を掲載すれば、ホテルの予約サイト以外に広告を配信するよりもユーザーに見てもらえる可能性は高くなると言えます。
このように、コンテンツターゲティングは、ユーザーが閲覧しているコンテンツに関連した広告を配信することで成約率を高められるのです。
リターゲティング広告のメリット・デメリット
次に、リターゲティング広告のメリット、デメリットについてご紹介します。広告費用を無駄にしないためにも、両面をきちんとおさえておきましょう。
リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットは次の2つです。
- 関心度の高い顧客に再アプローチができる
- リピーターを狙い撃ちできる
順番に解説します。
関心度の高い顧客に再アプローチができる
上記で、Webサイトに訪れたユーザーの多くは離脱してしまうと説明しました。
離脱する理由はさまざまですが、中には「購入するかどうか、もう少しだけ検討したい」「ほかの店舗で売られている商品と比較してから決めたい」などと考えて、サイトを離れるユーザーもいます。
一般的に、こうした自社製品・サービスに関心のあるユーザー(見込み客)は、そのタイミングは異なるにしても、あとになって購入意欲が高まる可能性が高いと言われています。
リターゲティング広告は、まさにその、あとになって気持ちが高まっているときにアプローチできるものです。画面に広告が表示されたときに「やっぱり買おう」「これに申し込もう」と思ってもらいやすいので、やみくもに広告を打つよりも購入や申し込みが期待できます。
リピーターを狙い撃ちできる
ユーザーははじめて訪れたサイトで買うよりも、何度か利用したことのあるサイトで購入をするほうが安心できるものです。利用したサイトであれば、住所や氏名、クレジットカード情報などの登録情報の入力が省けるというメリットもあります。
そのため、新規客とリピーターとでは、後者の方が購入や申し込みに繋がりやすいことは想像に難しくないでしょう。リターゲティング広告は、こうしたリピーターを狙い撃ちできるので、成約数(CV)の向上に役立ちます。
リターゲティング広告のデメリット
リターゲティング広告にもデメリットは存在します。それは、ユーザーから良い印象を持たれないことです。
リターゲティング広告は自動追跡型の広告ですので、広告の貼られているサイトであればどのサイトでも表示されます。そのため、ユーザーから「またこの商品か……」と思われてしまう可能性があります。必要以上に広告が配信されることで商品やブランドイメージが低下するおそれも出てくるでしょう。
ですので、リターゲティング広告を使う際には、フリークエンシーキャップの設定が重要になってきます。フリークエンシーキャップとは、広告を表示させる頻度を調整すること。これを適切に設定すれば、過度な広告の露出を制限できるようになります。
新しい広告手法「ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告」とは
最後に、近年注目されているリターゲティング広告の進化版とも言える「ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告」についてご紹介します。
ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告の特徴は以下のとおりです。
- 潜在ユーザーに広告を配信できる
- 配信のサイトを絞ることができる
- 潜在ユーザーに対して興味の湧く広告を表示させられる
潜在ユーザーに広告を配信できる
従来のリターゲティング広告は、ユーザーの特性に応じて広告を配信するのが特徴でした。ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告では、競合サイトを見ているユーザー、すなわち潜在ユーザーに広告を配信できるようになっています。
サイトを絞ることができる
今までは、ユーザーの閲覧しているWebサイトに関係なく広告が出されるという場合があったため、ユーザーの一部からは毛嫌いされるとうこともありました。
しかし、ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告では、特定のターゲット(競合サイト)を絞って広告を出すことができるため、興味を持っているユーザーだけに、ベストなタイミングで広告を配信できるようになっています。
潜在ユーザーに対して興味の湧く広告を表示させられる
基本的には、広告というのはいくつかのバナーなどのパターンが決まっているのですが、ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告ではそれぞれの広告素材に対してABテストを行うため、データに基づいた最も効率の良い広告配信ができます。
まとめ
今回は、リターゲティング広告の意味や種類、ライバルマーケティング(ライバルターゲティング)広告についてお伝えしました。
広告=費用が高い、というイメージがあるかもしれませんが、興味のあるユーザーに対して、適切な頻度と内容の広告を配信することができれば、費用対効果はかなり高くなります。
ただなんとなく広告を配信するのではなく、ユーザーの特性や行動など、数あるデータを分析しつつ、広告は配信するようにしましょう。
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