少額減価償却資産とは?30万円未満の資産を損金算入する基本ルール

30万円未満の備品・ソフトウェア・機械をその年に全額損金算入できる「少額減価償却資産の特例」(租税特別措置法67条の5)は、中小企業の決算対策で 最も使い勝手の良い節税策のひとつ です。年間合計300万円までは即時損金、これだけで法人税換算で 最大90万円超のキャッシュアウト圧縮 を実現できます。
本記事では、対象法人・対象資産・年間300万円上限・10万円/20万円/30万円の3段階の使い分け・令和4年改正で除外された貸付資産・適用手続きまで、税理士の実務目線で体系的に整理します。 300万円基準の総論記事 と異なり、こちらは 法人税の損金算入 サイドの「30万円・300万円」を扱います。
この記事でわかること
- 少額減価償却資産の特例とは?制度の全体像
- 対象法人の要件|中小企業者・青色申告・従業員500人以下
- 対象資産の範囲|30万円未満の有形・無形・中古・リース
- 年間300万円の上限|計算方法と注意点
- 万円・20万円・30万円の3段階|各制度の使い分け
- 少額減価償却資産の特例の正式名称と根拠法令(措法67条の5)
- 対象法人の要件(青色・中小・従業員500人以下)と判定実務
- 10万円未満/20万円未満(一括償却)/30万円未満の3段階の使い分け
- 令和4年改正で除外された貸付資産節税スキームの詳細
- 30万円資産10台で90万円超の節税となる数値シミュレーション
- 令和8年3月末の適用期限と決算対策のタイミング戦略
少額減価償却資産の特例とは?制度の全体像

制度の正式名称は「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」で、根拠法令は租税特別措置法第67条の5(個人事業主版は同法28条の2)です。平成18年4月1日に創設され、現在の適用期限は令和8年3月31日までとなっています。
制度のコア
中小企業者等が取得した 30万円未満の減価償却資産 について、 取得価額の全額をその事業年度の損金に算入できます 。通常の減価償却(耐用年数にわたって按分)ではなく、 取得年度に一括で経費化 できる点が最大の特徴です。年間合計の上限は300万円までと定められています。
制度の意義
少額の備品・ソフトウェアを毎年継続的に取得する中小企業にとって、 本特例は次のメリットをもたらします 。
- 取得年度の損金が増え、法人税負担が軽減される
- 固定資産税(償却資産税)の課税対象から外れる場合がある(要件あり)
- 減価償却計算が不要で、経理事務が簡素化される
- キャッシュフロー上、税効果による還流が早期化する
関連する金額基準の整理
少額減価償却資産の特例は、 10万円・20万円基準と組み合わせて使い分ける必要があります 。
| 取得価額 | 適用できる制度 | 処理 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 少額減価償却資産(措令133条) | 取得年度に全額損金(明細書不要) |
| 10万円以上20万円未満 | 一括償却資産(措令133条の2) | 3年で均等償却(年33.3%ずつ) |
| 10万円以上30万円未満 | 少額減価償却資産の特例(措法67条の5) | 年間300万円まで全額損金、明細書添付 |
| 30万円以上 | 通常の減価償却 | 耐用年数にわたって按分 |
対象法人の要件|中小企業者・青色申告・従業員500人以下

本特例を適用するには、対象法人の3つの要件をすべて満たす必要があります。
要件1:青色申告書を提出する法人
対象者・金額・期限を一次資料で確認することが重要です
本特例は青色申告法人限定です。白色申告法人や青色申告承認の取消しを受けた法人は対象外。事業所得と認められた個人事業主も同様に青色申告承認が前提となります。
要件2:中小企業者等に該当
租税特別措置法上の「中小企業者等」とは、 次のいずれかに該当する法人です 。
- 資本金または出資金の額が1億円以下の法人(一定の大規模法人の子会社等を除く)
- 資本または出資を有しない法人で、常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
- 農業協同組合等
ただし「適用除外事業者」(前3年平均所得15億円超)は本特例の適用が制限されます。
要件3:従業員数500人以下(特定法人は300人以下)
令和2年度税制改正で、 本特例には 従業員数の上限 が追加されました 。常時使用する従業員数が500人以下(電気業・ガス業・熱供給業・水道業・通信業など特定事業を主たる事業とする法人は300人以下)であることが必要です。
中小企業者でも、発行済株式の50%以上を大規模法人(資本金1億円超等)に保有されている場合、または複数の大規模法人合計で2/3以上を保有されている場合は「みなし大企業」として本特例の対象外になります。グループ会社の資本構成は事前確認が必須です。
対象資産の範囲|30万円未満の有形・無形・中古・リース

本特例の対象になる「減価償却資産」は範囲が広く、有形・無形を問いません。
対象になる資産の例
対象者・金額・期限を一次資料で確認することが重要です
| 分類 | 具体例 |
|---|---|
| 器具備品 | パソコン、プリンター、エアコン、応接セット、棚、机、椅子 |
| 機械装置 | 製造機械、工作機械、農業機械、業務用厨房機器 |
| 車両運搬具 | 軽自動車、フォークリフト、台車(30万円未満は限定的) |
| 工具 | 金型、検査用治具、計測機器 |
| 無形固定資産 | ソフトウェア、特許権、商標権、実用新案権 |
| 建物附属設備等 | 応接ブースのパーテーション、看板(耐用年数のあるもの) |
新品・中古の取扱い
新品か中古かは問われません 。中古資産は新品より取得価額が抑えられるため、本特例の活用余地が広がります。耐用年数は中古資産の見積耐用年数(簡便法)を使うのが一般的です。
リース資産の取扱い
所有権移転外ファイナンスリース取引で 賃借人が 減価償却資産として計上 するもの(リース期間定額法)も対象です 。リース料総額が30万円未満であれば本特例を適用できます。
万円未満の判定単位
原則として「 1個・1台あたり 」で判定します 。ただし応接セット・パーテーションのように 通常複数で1組として取引される ものは、組単位(セット単位)で判定するのが税務上の取扱いです。
| 判定単位の例 | 取扱い |
|---|---|
| パソコン1台あたり25万円 | 1台ごとに判定 → 対象 |
| 応接セット(ソファ2脚+テーブル)合計28万円 | セット単位で28万円 → 対象 |
| 応接セット合計35万円 | セット単位で35万円 → 対象外(通常減価償却) |
| パーテーション5枚で計29万円 | 1組として29万円 → 対象 |
年間300万円の上限|計算方法と注意点

本特例の年間損金算入限度額は合計300万円です。これを超えた取得分は本特例の対象外となり、通常の減価償却または他の制度で処理する必要があります。
事業年度1年未満の場合の月数按分
事業年度が1年に満たない場合(設立初年度、決算期変更など)は、 上限300万円を月数按分します 。
限度額 = 300万円 × 当該事業年度の月数 ÷ 12
例:6か月決算であれば「300万円 × 6 ÷ 12 = 150万円」が上限となります。
万円を超えた場合の処理
取得金額の合計が300万円を超えた場合、超過分は本特例で処理できず、 通常の減価償却資産として帳簿計上することになります 。実務上は 「どの資産に本特例を適用するか」を取得時に選択 し、明細書に記載して確定申告書に添付します。
| 例:年間取得が400万円のケース | 処理 |
|---|---|
| 取得した30万円未満資産:合計400万円分 | 合計400万円 |
| 本特例適用分:300万円 | 取得年度に全額損金 |
| 超過分:100万円 | 通常の減価償却または一括償却資産(20万円未満なら)で処理 |
300万円上限ぴったりに収めたい場合、取得価額の高い資産から本特例を適用するほうが税効果が大きいのが一般的です。ただし固定資産税(償却資産税)への影響も考慮して、トータルで有利な配分を選択することが重要です。
万円・20万円・30万円の3段階|各制度の使い分け

少額の減価償却資産には3つの異なる制度があり、取得価額・要件・適用効果がそれぞれ違います。実務では「3段階で最適な制度を選ぶ」のがセオリーです。
制度比較表
名称ではなく要件と税務効果の違いで区分することが重要です
| 制度名 | 取得価額 | 処理 | 要件 | 償却資産税 |
|---|---|---|---|---|
| 少額減価償却資産(措令133条) | 10万円未満 | 取得年度全額損金 | 限定なし | 対象外 |
| 一括償却資産(措令133条の2) | 10万円〜20万円未満 | 3年均等償却(33.3%/年) | 限定なし | 対象外 |
| 少額減価償却資産の特例(措法67条の5) | 10万円〜30万円未満 | 取得年度全額損金 | 青色+中小+従業員500人以下 | 対象 |
| 通常の減価償却 | 制限なし | 耐用年数で按分 | 限定なし | 対象 |
万円未満で迷う場合:一括償却 vs 30万円特例
10万円〜20万円未満の資産は、 一括償却資産(3年均等償却)と30万円特例(即時損金)の どちらでも適用できます 。一般的には次の使い分けが有利です。
| 状況 | 推奨制度 | 理由 |
|---|---|---|
| 当期黒字・節税優先 | 30万円特例 | 取得年度に全額損金で税効果即時化 |
| 当期赤字・将来の黒字に向けて温存 | 一括償却資産 | 3年で按分し、翌年度以降に経費を残す |
| 償却資産税の課税回避 | 一括償却資産 | 償却資産税の対象外 |
| 年間300万円上限を別資産で使い切り済み | 一括償却資産 | 30万円特例は枠なし、こちらで処理 |
償却資産税(固定資産税)への影響
本特例で損金算入した30万円未満の資産は、 固定資産税(償却資産税)の課税対象 になります 。一方、一括償却資産は固定資産税の対象外です。償却資産税は1.4%(標準税率)なので、30万円資産100台(合計3,000万円)で年間42万円程度の負担。法人税節税効果と比較してトータルで判断する必要があります。
少額減価償却資産の貸付資産除外|否認事例で見る節税スキームの実態 — 封じられたドローン・足場・LED節税スキームと税務調査対策の深掘り
貸付資産除外|令和4年改正で否認された節税スキーム

令和4年度税制改正で、本特例(および一括償却資産)から貸付用資産が除外されました。これは特定の節税スキームへの歯止めとして導入されたもので、税理士は要件確認時に必ず押さえるべきポイントです。
除外の文言
令和4年4月1日以後に取得した資産で「 貸付け(主要事業として行われるものを除く)の用に供したもの 」は 本特例の対象から除外されています 。
除外された節税スキームの典型
本改正は次のような「節税商品」スキームを封じる目的で行われました 。
- ドローン節税:ドローンを大量購入し他社に貸し付け、年間300万円分を即時損金算入
- 足場・建設機械リース:足場やフォークリフトを取得し、リース会社経由で又貸し
- LEDライト節税:LED照明を購入し、店舗等に賃貸
- コインランドリー節税:コインランドリー設備の小口販売スキーム(一部)
これらは形式的に30万円未満・年間300万円以下の資産取得でしたが、貸付け(事業として継続していない)が実質的な収益モデルでした。
「主要事業」の解釈
除外されるのは 「主要事業以外で貸付けに供したもの」です 。リース業を本業とする事業者が貸付け用に取得する資産は引き続き対象。一方、製造業の会社が副業的にドローンを購入して他社に貸す、といったスキームは対象外となります。
| ケース | 適用可否 |
|---|---|
| 製造業の会社が自社工場で使う機械を取得 | ○ 適用可 |
| リース業の会社が顧客に貸し出すための備品を取得 | ○ 適用可(主要事業) |
| 製造業の会社がドローンを購入し他社に貸し付け | × 適用不可(主要事業ではない貸付け) |
| 不動産業の会社が物件に設置するエアコンを取得 | × 個別判定が必要(貸付資産扱いの可能性) |
顧問先に「30万円未満の資産で節税」を提案する際は、その資産が自社事業で使用するものか、貸付けに供するものかを必ず確認すること。貸付けに該当する場合、本特例だけでなく一括償却資産制度も使えず、通常減価償却に戻るため節税効果が大きく変わります。
適用手続き|損金経理・別表16(7)添付

本特例の適用には、次の3つの手続きが必要です。
STEP1:取得時の損金経理
取得時に費用勘定(消耗品費、事務用品費、 備品消耗品費等)で全額計上することが必要です 。固定資産として計上した後で本特例を適用することはできません。
| 仕訳例(25万円のパソコン取得) |
|---|
| (借) 消耗品費 250,000円 / (貸) 普通預金 250,000円 |
STEP2:別表16(7)の添付
確定申告書に「 少額減価 償却資産の取得価額に関する明細書(別表16(7)) 」を添付します 。記載事項は次のとおり。
- 事業の種類
- 資産の種類・名称・取得価額
- 取得年月日
- 事業の用に供した年月日
- 本特例を適用する旨
STEP3:300万円超過時の選択記載
取得価額合計が300万円を超える場合、 明細書に「本特例を適用する資産」を選んで記載します 。300万円ぴったりに収まらない場合の調整方法も記録しておくとよいです。
固定資産台帳・償却資産税申告書への記載
本特例で損金算入した資産も、 固定資産税(償却資産税)の対象 になります 。1月1日時点で所有している場合、各市区町村に償却資産申告書を提出する必要があります。固定資産台帳には「少額減価償却資産(措法67条の5)」と区分記載しておきましょう。
個人事業主の少額減価償却資産特例|法人との違い

個人事業主版は租税特別措置法第28条の2に規定され、要件・効果は法人版とほぼ同じです。ただし重要な違いとして、事業所得・不動産所得の青色申告者が前提になります。
法人と個人の比較
名称ではなく要件と税務効果の違いで区分することが重要です
| 項目 | 法人(措法67条の5) | 個人(措法28条の2) |
|---|---|---|
| 対象 | 青色+中小+500人以下 | 青色申告の事業所得・不動産所得 |
| 取得価額 | 30万円未満 | 30万円未満 |
| 年間限度 | 300万円 | 300万円 |
| 添付書類 | 別表16(7) | 青色申告決算書(償却費の計算) |
| 適用期限 | 令和8年3月31日まで | 令和8年3月31日まで |
| 雑所得の可否 | 該当なし | ×(事業所得限定) |
個人で雑所得とされた場合の不利益
要件・証拠・資金繰りを一体で確認することが重要です
副業収入が事業所得と認められず雑所得とされると、本特例は使えなくなります。雑所得では10万円未満の少額減価償却(措令133条)のみが利用可能で、10万円〜30万円の資産は通常の減価償却が必要となり、節税効果が大きく削がれます。
数値シミュレーション|30万円資産10台の節税効果

本特例の効果を数値で確認します。前提条件は次のとおり。
- 資本金1,000万円の中小企業(青色・従業員30人)
- 当期取得:1台28万円のノートPC×10台、計280万円
- 当期所得(特例適用前):1,000万円
- 法人実効税率:30%(中小事業税軽減考慮)
| 処理方法 | 初年度の損金算入額 | 当期所得 | 法人税等(30%) |
|---|---|---|---|
| 通常の減価償却(耐用年数4年定額法) | 70万円(280万円÷4年) | 930万円 | 279万円 |
| 少額減価償却資産の特例 | 280万円(全額) | 720万円 | 216万円 |
| 差額(節税効果) | 初年度で63万円の節税 | ||
※実際の節税効果は、住民税・事業税の影響、繰延税金の取扱い、償却資産税負担で変動します。
通常減価償却なら4年間に分散される税効果(279÷4=約70万円/年)が、本特例なら初年度に集中して63万円還流します。設備投資直後の資金繰りが厳しい中小企業ほど、本特例の効果が大きく出ます。
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適用期限|令和8年3月末までの取扱いと延長見通し
本特例の現行適用期限は 令和8年(2026年)3月31日まで です 。この日までに取得し、事業の用に供した資産が対象となります。
過去の延長履歴
本特例は平成18年に創設されて以来、 ほぼ毎回延長されてきました 。
| 改正年度 | 延長期限 |
|---|---|
| 平成18年(創設) | 平成20年3月末 |
| 平成20年延長 | 平成22年3月末 |
| 平成22年延長 | 平成24年3月末 |
| …(中略:以降2年ごとに延長)… | … |
| 令和2年改正 | 令和4年3月末+従業員500人要件追加 |
| 令和4年改正 | 令和6年3月末+貸付資産除外 |
| 令和6年改正 | 令和8年3月末まで延長 |
延長見通しと実務対応
令和8年3月末以降の延長は、 令和8年度税制改正大綱で議論される見込みです 。例年どおり延長される可能性は高いものの、 制度は時限措置 であることを忘れてはいけません。延長前提で設備投資のタイミングを後回しにせず、 現行期限内(令和8年3月末まで)で確実に取得 するのが安全策です。
取得時期の判定
「取得」は単なる契約日ではなく、 資産の引渡しを受けた日(または事業の用に供した日のいずれか早い方) で判定します 。決算期末ぎりぎりの注文では、納品が翌期にずれて当期の特例が使えないケースもあるので、早めの発注が重要です。
よくある質問(FAQ)

少額減価償却資産の特例とは何ですか?
正式名称は 「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」(租税特別措置法67条の5)です 。中小企業者等が取得した30万円未満の減価償却資産について、取得価額の全額を取得年度の損金に算入できる制度。年間合計300万円が上限で、青色申告法人が対象です。
万円未満の判定は税抜きですか税込みですか?
消費税の経理方式によります 。税抜経理を採用していれば税抜き金額で30万円未満かを判定し、税込経理であれば税込み金額で判定します。免税事業者は税込み判定が一般的です。判定の単位は通常「1個・1台あたり」ですが、応接セットなど通常複数で1組として取引されるものはセット単位で判定します。
年間300万円上限はどう計算しますか?
事業年度における取得価額の合計が300万円までは全額損金算入できますが、300万円を超えた部分は本特例の対象外となり、 通常の減価償却または一括償却資産(10万円〜20万円未満)の処理となります 。事業年度が1年に満たない場合は、300万円に月数按分(300万円×当該年度月数÷12)を行います。
対象になる法人の要件は?
中小企業者または農業協同組合等で、 青色申告書を提出するものに限られます 。さらに常時使用する従業員数が500人以下(電気業など特定事業を主たる事業とする法人は300人以下)であることが要件です。資本金1億円以下で、大規模法人の子会社等に該当しないことも必要です。
貸付資産が除外されたのはなぜですか?
令和4年度税制改正で、ドローン・足場・LEDライト・建設機械等を購入し他者に貸し付けて節税する「節税スキーム」が問題視され、 令和4年4月1日以後の取得分から「貸付け(主要事業を除く)の用に供したもの」が本特例の対象から除外されました 。また同時に一括償却資産(年間20万円未満)からも貸付資産が除外されています。
中古資産でも適用できますか?
はい 。新品・中古を問わず、取得価額が30万円未満の減価償却資産であれば対象となります。中古資産は新品より取得価額が抑えられるため、本特例の活用余地が大きくなります。ただし耐用年数の見積りが必要なケースもあるので、計算根拠を残しておくことが重要です。
無形固定資産(ソフトウェア・特許権)も対象ですか?
はい 。器具備品・機械装置・車両運搬具などの有形資産だけでなく、ソフトウェア・特許権・商標権・実用新案権などの無形減価償却資産も対象です。30万円未満であれば取得年度の損金算入が可能です。
適用するための手続きは?
(1)取得時に損金経理(消耗品費などで全額費用計上)すること、(2)確定申告書に「少額減価償却資産の取得価額に関する明細書」(別表16(7))を添付すること、(3)取得価額の合計が300万円を超える場合は、 300万円までの資産を選んで適用するよう明細書に記載することが必要です 。
個人事業主も使えますか?
はい 。租税特別措置法28条の2で、青色申告者である個人事業主も同じ要件で適用できます。法人と同様に30万円未満・年間300万円上限・令和8年3月末までの取得が対象です。事業所得が前提なので、雑所得では使えません。
令和8年3月末で制度は終了しますか?
現行の適用期限は令和8年3月31日までですが、平成18年の制度創設以降ほぼ毎回延長されてきた経緯があり、 税制改正大綱で再度の延長が議論される可能性があります 。ただし制度は時限措置なので、決算期や設備投資のタイミングは延長前提で先送りせず、現行期限内で確実に取得することをおすすめします。
参考文献・公式情報
- 国税庁|タックスアンサー No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
- 中小企業庁|少額減価償却資産の特例
- 国税庁|「中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例制度」を適用する場合の明細書の添付について
- e-Gov法令検索|租税特別措置法
契約や支出の前に論点を確認しておけば、選べる打ち手が広がります。
出典: 国税庁|タックスアンサー No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例 / 中小企業庁|少額減価償却資産の特例 / 国税庁|「中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例制度」を適用する場合の明細書の添付について / e-Gov法令検索|租税特別措置法 / 国税庁|税について調べる



