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法人住民税の均等割はいくら?税額表と月割計算の見方

法人住民税の均等割はいくら?税額表と月割計算の見方

法人住民税の均等割の会社規模と期間と所在地

会社を設立して初めての決算。赤字でも法人住民税がかかると聞き、納付資金が気になってきた。「小さい会社なら年7万円」と言われたけれど、設立から半年しかたっていない自社も同じなのか、迷うところです。

法人住民税の均等割は、利益の額だけでは決まりません。事務所のある自治体、資本金等の額、従業者数、事務所があった月数で変わります。年7万円は条件がそろった会社の例で、すべての会社の最低額ではありません。

まず年額の表を読み、自社の資本と人数を当てはめます。その後、所在月数で計算すると、今年いくら見込むかがわかります。ここでは一つの会社の数字を使い、県と市の合計まで追っていきます。

この記事でわかること

  • 県と市の均等割の税額表と7万円になる条件
  • 資本金等と従業者数から自社の区分を選ぶ方法
  • 設立初年度の月割と支店がある場合の確認手順
目次

法人住民税の均等割と法人税割

均等割の地域サービスと会社の負担

地域に納める均等割と法人税割の違い

法人住民税には、会社の規模などで金額が決まる「均等割」と、国に納める法人税額を基に計算する「法人税割」があります。二つのうち好きな方法を選ぶのではなく、それぞれを計算して合計します。

通常は都道府県民税と市町村民税の両方を確認します。名前が似ている国税の「地方法人税」や、都道府県の「法人事業税」は、均等割とは別の税金です。

赤字でも均等割の納付が残る理由

均等割は利益そのものを基準にしないため、事務所等がある普通の会社では、赤字でも負担が残ります。会計上の赤字と、税務上の法人税額がゼロであることも同じではありません。

納付書の税目から確かめたい場合は、法人税と均等割の違いで整理しています。ここからは、均等割の金額を具体的に見ていきましょう。

法人住民税の均等割の税額表

法人住民税の均等割は県と市の合計

都道府県と市町村の年額を分けて見る

最初に見るのは、本店や支店がある自治体の税額表です。県の分と市の分を別々に調べます。市の表を見つけても、それだけで法人住民税全体の金額がわかったわけではありません。

次の表は、2026年10月に確認した埼玉県の法人県民税と、同じ県内にある草加市の法人市民税の例です。いずれも均等割の年額で、法人税割は含みません。自社が別の地域にある場合は、その自治体の表に置き換えてください。

埼玉県の法人県民税均等割の年額
判定に使う資本金等の額 県の年額
1,000万円以下 2万円
1,000万円超~1億円以下 5万円
1億円超~10億円以下 13万円
10億円超~50億円以下 54万円
50億円超 80万円

市の表は、資本金等の額に加えて、市内の従業者数が50人以下か、50人を超えるかで分かれます。県の表にない人数の列を、県の計算へ持ち込まないようにします。

草加市の法人市民税均等割の年額(資本区分で判定する普通法人の例)
判定に使う資本金等の額 市内50人以下 市内50人超
1,000万円以下 5万円 12万円
1,000万円超~1億円以下 13万円 15万円
1億円超~10億円以下 16万円 40万円
10億円超~50億円以下 41万円 175万円
50億円超 41万円 300万円

年7万円になる会社の条件

たとえば、普通の株式会社が草加市だけに事務所を置き、県と市の両方で1年分の均等割がかかるとします。判定に使う資本金等が1,000万円以下、市内の従業者数が50人以下なら、県2万円と市5万円を合わせて年7万円です。

これは「赤字だから7万円」という計算ではありません。表の区分、所在地、事務所があった期間をそろえた結果です。途中で設立した会社や、ほかの市にも事務所がある会社では、そのまま使えません。

自治体の上乗せと対象年度を確認する

同じ資本区分でも、地域によって負担は変わります。宮城県の「みやぎ環境税」は県民税均等割への上乗せで、資本金等1,000万円以下の県の年額は、標準額2万円に2,000円を加えた2万2,000円です。

標準税率の10%相当額

出典:宮城県「みやぎ環境税」

法人について今回確認した対象期間は、2026年4月1日から2031年3月31日までに終了する事業年度です。ここで示したのは県の分だけで、市町村の税額は別に確認します。所在地だけでなく、自社の事業年度に合う表かも見ておきましょう。

均等割の資本金等と従業者数

均等割の区分は資本と従業者数を確認

資本金と資本準備金を含めて区分を選ぶ

税額表の「資本金等の額」は、登記の資本金と必ず同じではありません。税務上の資本金等に必要な調整をした額と、資本金と資本準備金の合計などを比較して、区分を決めます。2015年4月1日以後に開始する事業年度では、この比較を見落とせません。

ここからは、草加市にだけ事務所を置く会社を例にします。年度末の調整後の資本金等は800万円、資本金800万円、資本準備金400万円と仮定します。

説明用の会社の資本比較
比べる金額 仮定した額
調整後の資本金等 800万円
資本金800万円+資本準備金400万円 1,200万円
区分の判定に使う額 大きい方の1,200万円

資本金だけなら800万円ですが、比較後は1,200万円です。「1,000万円超~1億円以下」の行を使います。名目上の資本金だけを見て、一番小さい区分を選んではいけません。

実際には、無償増減資などによる調整も確認します。前期の申告書、資本の明細、増資・減資の資料を並べ、税理士などと判定額を確かめます。資本金を減らせば、均等割も必ず下がるというものではありません。

従業者50人以下と50人超の境目

次は市の表の列を選びます。確定申告では、原則として事業年度末の、市内の事務所等の従業者数を確認します。例の会社は市内10人と仮定するので、50人以下の列です。

ここでいう従業者は、正社員だけを指すとは限りません。給与を受けるべき役員やパートなども確認の対象になります。神戸市の案内では、パート、臨時、日雇、役員、派遣受入従業者等を含むとしています。

短時間勤務者には、自治体の案内に沿って勤務時間で換算できる扱いもあります。神戸市は一定の場合に直前1か月の総勤務時間を170時間で割る方法を案内していますが、自社の自治体にも同じ取扱いがあるかを確かめてください。

例の会社は比較後の資本1,200万円、市内10人なので、県年5万円、市年13万円。県と市を合わせた年額は18万円です。まだ、実際に納める期間の計算はしていません。

均等割の月割計算と設立初年度

事務所の開設日と月数と月割計算

年額と所在月数から県と市を計算する

年度の途中で会社や事務所を設けた場合は、所在月数を使います。基本の式は「均等割の年額×事務所等があった月数÷12」です。設立初年度だから自動的に免除されるわけではありません。

先ほどの会社が、草加市の事務所を4月1日に開設し、9月30日に初めての決算を迎えたとします。県・市ともに、この事務所だけが均等割の対象で、所在月数は双方6か月という前提です。資本1,200万円・市内10人の区分は変えません。

同じ会社の6か月分の計算
区分 年額 月割計算 納付見込み
埼玉県の均等割 5万円 5万円×6÷12 2万5,000円
草加市の均等割 13万円 13万円×6÷12 6万5,000円
合計 18万円 双方6か月 9万円

この会社の均等割の見込みは合計9万円です。県と市は、それぞれの税額として申告・納付します。法人税割などが別に生じる場合は、さらに確認が必要です。

途中で会社の資本を800万円だけに読み替えたり、最初に示した7万円の例を使ったりすると、計算が変わってしまいます。資本と人数の区分を決めてから、期間の計算へ進む順番を守ります。

1か月未満の期間と端数の扱い

所在月数は、暦に従って数えます。全期間が1か月未満なら1か月とし、1か月を超える期間の端数は切り捨てます。日数を365日で割る日割計算ではなく、設立した月の名前を数えるだけでもありません。

開設や廃止が月の途中なら、その日付を資料で確認しましょう。税額に100円未満の端数が出る場合の切捨ても、自治体の申告案内に従います。例の9万円には、この端数は出ません。

登記日と実際の事務所開設日がずれる場合などは、申告に使う日付を自己判断で決めず、活動の実態と届出を自治体へ伝えて確認します。

本店と支店がある場合の均等割

拠点の所在地と事務所と期間を確認

拠点を自治体ごとにまとめて計算する

支店が増えたときに、「前年7万円×店舗数」と計算するのは避けましょう。同じ市の中に増えたのか、別の市なのか、県もまたぐのかで、確認する単位が違います。

まず本店と支店を、住所、開設日、廃止日、年度末の人数で一覧にします。そのうえで、同じ市・同じ県にある拠点をまとめ、それぞれの自治体の表と所在月数を確認します。

  1. 事務所等に当たる拠点と所在期間を整理する
  2. 市町村ごとに人数と税額区分を確かめる
  3. 都道府県ごとの区分と所在期間を確かめる
  4. 各自治体で計算した県民税と市町村民税を集計する

同じ市内に本店と支店がある場合も、拠点数だけ市の年額を掛けるわけではありません。重なって存在した期間を、本店分と支店分の月数として単純に足すこともしません。市内の人数や拠点が存在した期間を確認します。別の市に事務所等があれば、その市の均等割も検討します。

法人税割には、法人税額を従業者数などで分ける「分割」の計算があります。しかし、その式を均等割の年額へそのまま当てはめることはできません。

事務所等の実態と東京23区の申告先

登記した住所だけで、すべて決まるわけではありません。人や設備があり、継続して事業を行う場所なのかといった実態を確認します。倉庫や在宅勤務の場所、寮等も、名称だけで同じ扱いにはできません。

東京都23区内では、都が市町村民税相当分も合わせて法人都民税として扱います。都内でも市町村部とは申告先の考え方が異なります。複数の区に事務所等がある場合の計算は、所在地と人数の一覧を用意して都税事務所へ確認しましょう。

休業中の均等割と減免の確認

休業中の事務所の実態と自治体への確認

休業届だけで納付不要と決めない

赤字で営業を続けている会社と、事業活動を止めた会社は別です。休業中の取扱いは自治体によって異なり、届出を出しただけで、自動的に均等割がなくなるとはいえません。

京都市は、継続して活動を停止し、再開の見通しが明らかでない場合と、一時的な休業や再開準備とを分けて案内しています。事務所や設備、取引、再開の予定などを所在地の自治体へ伝え、申告と届出の要否を確かめます。

公益法人等の非課税と申請による減免

公益法人やNPO法人等には、法人の種類や活動、自治体の条件によって非課税・減免を確認する場合があります。ただし、収益事業をしなければ全法人の均等割が免除される、という意味ではありません。

法律上の非課税と、申請して受ける自治体の減免を分け、必要な手続きと期限を確認します。普通の株式会社の赤字とは別の判断です。

均等割の申告と納付の進め方

自治体への申告と期限と納付資金

申告先と原則2か月の期限

確定申告・納付は、原則として事業年度終了後2か月以内です。県民税は都道府県、市町村民税は市町村へ申告します。中間申告や期限延長の扱いは、自社の条件と手続きで確認してください。

eLTAXの共通納税なら、必要な電子申告等をしたうえで、複数自治体への電子納付をまとめて行えます。国税のe-Taxとは別の仕組みです。窓口・郵送などを使う場合も、各自治体の案内を確認します。

会計上の費用と損金不算入の違い

均等割を会計上の税金の費用に計上することと、法人税の計算で利益から差し引けることは別です。国税庁は、都道府県民税・市町村民税の本税を、損金に算入しない税として示しています。実際の計上時期や申告調整は、前期の処理も踏まえて確認します。

拠点一覧と前期申告書で納付予定を作る

今年の所在地、資本、人数、所在期間を前期の申告書と並べ、変わった点を見ます。増資、支店開設、移転などがあれば、前期の金額をそのまま使わずに計算し直します。

税額の見込みが立ったら、県と市それぞれの納付予定を資金繰り表へ入れましょう。利益を減らす節税商品を買っても、それだけで均等割が消えるわけではありません。必要な納付資金を残し、会社全体の利益と資金に合う対策を考えます。

法人住民税の均等割のよくある質問

均等割の税額と会社の区分と申告

赤字でも法人住民税の均等割はかかりますか?

事務所等がある普通の会社では、赤字でも均等割の負担が残ります。利益そのものではなく、所在地や会社の規模などを基にするためです。休業や非課税・減免は別の条件で確認します。

法人の均等割は年7万円ですか?

すべての会社が7万円ではありません。たとえば埼玉県草加市で、判定額1,000万円以下、市内50人以下、県・市双方の対象事務所等が1年ある普通の株式会社なら、県2万円と市5万円で年7万円です。地域や規模、所在期間が違えば変わります。

資本金1,000万円以下なら最低区分ですか?

資本金だけでは決められません。調整後の資本金等の額と、資本金・資本準備金の合計などを比較します。名目上の資本金が1,000万円以下でも、比較後の額によって上の区分になる場合があります。

設立から1年未満でも年額を払いますか?

事務所等の所在月数による月割を確認します。基本は年額×所在月数÷12です。全期間1か月未満なら1か月とし、それ以上の期間の1か月未満の端数は切り捨てます。設立初年度というだけで自動免除にはなりません。

支店が増えると均等割も増えますか?

別の自治体に事務所等が増える場合などは、納付先や合計額が増えることがあります。同じ市内でも、人数や所在期間の確認が必要です。単に拠点数を年額へ掛けず、県・市それぞれの単位で計算します。

休業中の会社は均等割が免除されますか?

休業届だけで一律に免除とはいえません。活動や事務所等の実態と、自治体の取扱いを確認します。公益法人等の非課税・減免も別の制度で、法人の種類や申請条件によって判断します。

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原寸の図です。上下左右にスクロールしてご覧ください。



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