繰越欠損金の控除限度額|中小法人と大法人の違い

繰越欠損金の残高が大きくても、その期に控除できる額は法人区分で変わります。一定の中小法人等は原則100%、それ以外の法人は原則50%の限度を意識し、資本金、支配関係、再建中の特例、古い欠損金の期限を合わせて確認します。
- 控除限度額は当期所得を基礎に計算する
- 一定の中小法人等は原則100%控除できる
- 大法人等は原則50%の上限を見込む
- 設立直後や再建中の法人の特例を確認する
控除限度額は当期所得を基礎に計算する

この節では「欠損金残高の全額が自動で控除されない」で制度の入口を確認し、「申告調整後の所得から限度額を求める」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
控除限度額は当期所得を基礎に計算するを誤らないため、原則と例外を同じ資料で照合します。
欠損金残高の全額が自動で控除されない
控除額は利用可能な欠損金残高と、当期所得に法人区分ごとの割合を掛けた限度額の小さい方が基本です。欠損金残高の全額が自動で控除されないが最初の分岐です。
会計利益ではなく法人税申告上の所得を使います。
申告調整後の所得から限度額を求める
別表四で所得を固めてから控除可能額を計算します。申告調整後の所得から限度額を求めるまで記録に残します。
受取配当、交際費、減価償却超過などの調整漏れを先に解消します。
一定の中小法人等は原則100%控除できる

この節では「資本金1億円以下だけでは確定しない」で制度の入口を確認し、「資本金と株主構成を同じ日に確認する」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
一定の中小法人等は原則100%控除できるは税額だけでなく、資金繰りと翌期への影響も含めて判断します。
資本金1億円以下だけでは確定しない
一定の中小法人等では、利用可能な欠損金を当期所得の範囲まで控除できます。資本金1億円以下だけでは確定しないが最初の分岐です。
ただし大法人の完全子会社などは中小法人向け取扱いから除外される場合があります。
資本金と株主構成を同じ日に確認する
期末資本金、議決権、直接・間接保有、完全支配関係を一覧にします。資本金と株主構成を同じ日に確認するまで記録に残します。
グループ内増資や株式移動がある期は判定日を明記します。
青色欠損金の控除限度は法人区分や対象事業年度に応じて判定します。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
大法人と中小法人等では欠損金の控除限度の取扱いが異なります。 個別事情は申告・契約前に専門家へ確認します。
出典: 財務省「欠損金の繰越控除制度」
大法人等は原則50%の上限を見込む

この節では「欠損金が残っても課税所得が生じる」で制度の入口を確認し、「納税予測へ最低課税所得を組み込む」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
大法人等は原則50%の上限を見込むでは、判断に必要な条件と証拠を分けて確認します。
欠損金が残っても課税所得が生じる
中小法人等に該当しない法人では、原則として当期所得の50%相当額が控除限度となります。欠損金が残っても課税所得が生じるが最初の分岐です。
残りの所得には法人税がかかり、未使用欠損金は期限内で翌期へ繰り越します。
納税予測へ最低課税所得を組み込む
月次予測に欠損金残高だけでなく50%制限を反映します。納税予測へ最低課税所得を組み込むまで記録に残します。
法人税、地方法人税、住民税、事業税を分けて納税資金を準備します。
設立直後や再建中の法人の特例を確認する

この節では「法人の状態により限度割合が変わる場合がある」で制度の入口を確認し、「特例要件を期ごとのチェック表にする」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
設立直後や再建中の法人の特例を確認するの処理は、名称ではなく契約・実績・基準日の順に整理します。
法人の状態により限度割合が変わる場合がある
新設法人、事業再生中の法人、一定の上場準備法人などには、要件を満たす期間に控除制限の特例が設けられています。法人の状態により限度割合が変わる場合があるが最初の分岐です。
名称だけで適用せず、期間と証明資料を確認します。
特例要件を期ごとのチェック表にする
設立日、再生手続、債務免除、上場日、対象事業年度を記録します。特例要件を期ごとのチェック表にするまで記録に残します。
適用終了期を誤らないよう申告担当者と経営企画で共有します。
古い欠損金から順に使用する

この節では「期限が近い年度残高を先に消化する」で制度の入口を確認し、「年度別ロールフォワードを申告前に更新する」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
古い欠損金から順に使用するを誤らないため、原則と例外を同じ資料で照合します。
期限が近い年度残高を先に消化する
複数年度の欠損金がある場合は、原則として古い年度の残高から控除します。期限が近い年度残高を先に消化するが最初の分岐です。
任意に新しい欠損金を先に使い、古い残高だけを残すことはできません。
年度別ロールフォワードを申告前に更新する
前期末残高、当期期限切れ、当期控除、翌期繰越を一表にします。年度別ロールフォワードを申告前に更新するまで記録に残します。
税務ソフトの自動計算だけに頼らず前期申告書と突合します。
大法人と中小法人等では欠損金の控除限度の取扱いが異なります。 自社の取引日と条件に置き換えて確認します。
出典: 財務省「欠損金の繰越控除制度」
青色欠損金の控除限度は法人区分や対象事業年度に応じて判定します。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
グループ通算制度では法人ごとの扱いを確認する

この節では「単体申告の感覚で欠損金を移せない」で制度の入口を確認し、「加入時点の欠損金を属性別に区分する」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
グループ通算制度では法人ごとの扱いを確認するは税額だけでなく、資金繰りと翌期への影響も含めて判断します。
単体申告の感覚で欠損金を移せない
グループ通算制度では、通算前欠損金や加入前欠損金に個別の制限がかかることがあります。単体申告の感覚で欠損金を移せないが最初の分岐です。
子会社の赤字を常に親会社の黒字へ自由に充当できる制度ではありません。
加入時点の欠損金を属性別に区分する
発生法人、発生時期、特定欠損金該当性、時価評価の要否を整理します。加入時点の欠損金を属性別に区分するまで記録に残します。
買収前に税務デューデリジェンスで利用可能性を確認します。
組織再編や支配変更による利用制限を調べる

この節では「赤字会社の買収だけで節税は完成しない」で制度の入口を確認し、「再編前に事業継続と支配関係を図示する」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
組織再編や支配変更による利用制限を調べるでは、判断に必要な条件と証拠を分けて確認します。
赤字会社の買収だけで節税は完成しない
合併、会社分割、株式取得後の事業変更などでは、欠損金の引継ぎや利用に制限が設けられています。赤字会社の買収だけで節税は完成しないが最初の分岐です。
租税回避を防ぐ要件があるため、残高だけを価値評価できません。
再編前に事業継続と支配関係を図示する
株主構成、従業者、主要事業、資産、売上を再編前後で比較します。再編前に事業継続と支配関係を図示するまで記録に残します。
契約締結前に税務意見を取り、前提条件を取締役会資料へ残します。
控除限度額を予算と実績で再計算する

この節では「利益変動により納税額が大きく動く」で制度の入口を確認し、「四半期決算で税額シミュレーションを更新する」で社内実務へ落とします。数字や期日だけを切り取らず、証憑と資金への影響を同時に照合してください。
控除限度額を予算と実績で再計算するの処理は、名称ではなく契約・実績・基準日の順に整理します。
利益変動により納税額が大きく動く
期初予算より所得が増えると控除額も増えますが、大法人等では残る課税所得も増えます。利益変動により納税額が大きく動くが最初の分岐です。
反対に赤字なら当期は控除を使わず、期限だけが一年度進みます。
四半期決算で税額シミュレーションを更新する
当期所得、限度割合、期限切れ残高、控除後所得を毎四半期更新します。四半期決算で税額シミュレーションを更新するまで記録に残します。
役員報酬や設備投資を欠損金消化だけのために歪めないよう、税引後資金で比較します。
青色欠損金の控除限度は法人区分や対象事業年度に応じて判定します。 契約書、帳簿、公式資料を同じ基準日で照合します。
大法人と中小法人等では欠損金の控除限度の取扱いが異なります。 自社の取引日と条件に置き換えて確認します。
出典: 財務省「欠損金の繰越控除制度」
繰越欠損金 控除限度額でよくある質問

中小企業なら必ず100%控除できますか
資本金だけでなく大法人との支配関係などを確認します。
大法人の控除限度は何%ですか
原則50%ですが特例の有無を個別に確認します。
新しい欠損金から使えますか
原則として古い年度の欠損金から控除します。
赤字会社を買えば欠損金を使えますか
支配変更や事業変更に利用制限があります。
青色欠損金の控除限度は法人区分や対象事業年度に応じて判定します。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
大法人と中小法人等では欠損金の控除限度の取扱いが異なります。 個別事情は申告・契約前に専門家へ確認します。
出典: 財務省「欠損金の繰越控除制度」
