M&A仲介手数料の税務処理|株式取得・事業譲渡・成功報酬を整理

M&A仲介手数料は、支払えばすべて当期の支払手数料になるわけではありません。買い手か売り手か、株式取得か事業譲渡か、候補探索か取得決定後か、成功・不成立かを分けて処理します。
- M&A仲介手数料を取引類型で分ける
- 株式取得に直接要した費用を取得価額へ
- 候補探索・一般調査費を区分
- 着手金・月額報酬・中間金を整理
M&A仲介手数料を取引類型で分ける

実務では金額、時期、対象者の三点を同じ基準日で確認することが重要です。
M&A仲介手数料を取引類型で分ける|金額と基準日を計算する
株式譲渡、事業譲渡、合併等では取得する資産と税務処理が異なります。「M&A仲介手数料を取引類型で分ける」は基準日現在の資料で判定します。
株式譲渡、事業譲渡、合併等では取得する資産と税務処理が異なります。仲介契約の名称より最終的な取引スキームを基準にします。
M&A仲介手数料を取引類型で分ける|期限漏れを防ぐ管理方法
基本合意、最終契約、手数料契約を同じ案件台帳へ登録します。「M&A仲介手数料を取引類型で分ける」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
基本合意、最終契約、手数料契約を同じ案件台帳へ登録します。
株式取得に直接要した費用を取得価額へ

会計上の表示と税務上の損金・益金の時期が一致するかを分けて検討します。
株式取得に直接要した費用を取得価額へ|境界事例を切り分ける
買収先が具体的に決定した後の仲介手数料や財務調査費用など、株式取得に直接要した費用は株式の取得価額に含める取扱いを確認します。「株式取得に直接要した費用を取得価額へ」は基準日現在の資料で判定します。
買収先が具体的に決定した後の仲介手数料や財務調査費用など、株式取得に直接要した費用は株式の取得価額に含める取扱いを確認します。
株式取得に直接要した費用を取得価額へ|最終承認時のチェック
候補先決定日以後の請求を作業内容別に抽出し、投資有価証券へ紐づけます。「株式取得に直接要した費用を取得価額へ」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
候補先決定日以後の請求を作業内容別に抽出し、投資有価証券へ紐づけます。
買収先決定後のM&A仲介手数料や財務調査費用は、株式等の取得価額へ含める実務上の留意点が示されています。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
有価証券の取得価額は購入代価に購入のために要した付随費用を加えて確認します。 個別事情は申告・契約前に専門家へ確認します。
出典: 国税庁「有価証券の取得価額」
候補探索・一般調査費を区分

一つの資料だけでは結論が変わるため、契約書・帳簿・実績を突き合わせます。
候補探索・一般調査費を区分|会計と税務の差を見抜く
取得候補が決まる前の市場調査、ロングリスト作成、一般的な戦略助言は、個別株式の取得へ直接要した費用と区別できる場合があります。「候補探索・一般調査費を区分」は基準日現在の資料で判定します。
取得候補が決まる前の市場調査、ロングリスト作成、一般的な戦略助言は、個別株式の取得へ直接要した費用と区別できる場合があります。
候補探索・一般調査費を区分|担当者が行う確認手順
作業報告、面談先、成果物、請求期間を基に直接性を判定します。「候補探索・一般調査費を区分」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
作業報告、面談先、成果物、請求期間を基に直接性を判定します。
着手金・月額報酬・中間金を整理

例外規定は便利ですが、原則判定を飛ばして適用することはできません。
着手金・月額報酬・中間金を整理|契約・決議の効力を確認する
同じ仲介会社への支払でも、着手金、月額報酬、中間金、成功報酬で対応する役務と返金条件が異なります。「着手金・月額報酬・中間金を整理」は基準日現在の資料で判定します。
同じ仲介会社への支払でも、着手金、月額報酬、中間金、成功報酬で対応する役務と返金条件が異なります。支払時点だけで費用化しません。
着手金・月額報酬・中間金を整理|決算前に終える実務
契約条項から各報酬の成果条件と対象期間を一覧にします。「着手金・月額報酬・中間金を整理」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
契約条項から各報酬の成果条件と対象期間を一覧にします。
事業譲渡では取得資産へ合理的に配分

決算後に修正しにくい論点ほど、発注・決議・支給の前に条件を固めます。
事業譲渡では取得資産へ合理的に配分|例外要件を誤らず使う
事業譲受では棚卸資産、固定資産、営業権等を取得するため、仲介手数料を取得資産へ合理的に配分する論点があります。「事業譲渡では取得資産へ合理的に配分」は基準日現在の資料で判定します。
事業譲受では棚卸資産、固定資産、営業権等を取得するため、仲介手数料を取得資産へ合理的に配分する論点があります。消費税区分も株式取得と異なります。
事業譲渡では取得資産へ合理的に配分|社内規程へ反映する方法
譲渡価額配分と手数料配賦を同じ評価資料に基づいて行います。「事業譲渡では取得資産へ合理的に配分」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
譲渡価額配分と手数料配賦を同じ評価資料に基づいて行います。
有価証券の取得価額は購入代価に購入のために要した付随費用を加えて確認します。 自社の取引日と条件に置き換えて確認します。
出典: 国税庁「有価証券の取得価額」
買収先決定後のM&A仲介手数料や財務調査費用は、株式等の取得価額へ含める実務上の留意点が示されています。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
売り手側の仲介手数料を譲渡損益へ反映

単年度の税額だけでなく、翌期の戻入れや売却・解約まで含めて判断します。
売り手側の仲介手数料を譲渡損益へ反映|税務調査に残す証拠を選ぶ
売り手が支払う成功報酬等は、株式・事業の譲渡に直接要した費用として譲渡損益計算へ関係します。「売り手側の仲介手数料を譲渡損益へ反映」は基準日現在の資料で判定します。
売り手が支払う成功報酬等は、株式・事業の譲渡に直接要した費用として譲渡損益計算へ関係します。役員個人の株式売却費を会社が負担しないよう注意します。
売り手側の仲介手数料を譲渡損益へ反映|仕訳・申告へつなぐ順序
契約当事者、請求先、売却対象、受益者を確認します。「売り手側の仲介手数料を譲渡損益へ反映」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
契約当事者、請求先、売却対象、受益者を確認します。
M&A不成立時の費用処理を確認

この項目は名称だけで決めず、取引日に存在する事実から判定します。
M&A不成立時の費用処理を確認|判断の前提を確定する
案件が不成立でも、既に提供を受けた調査・助言役務は費用となることがあります。「M&A不成立時の費用処理を確認」は基準日現在の資料で判定します。
案件が不成立でも、既に提供を受けた調査・助言役務は費用となることがあります。一方、返金される預り金や別案件へ充当される報酬は別処理です。
M&A不成立時の費用処理を確認|専門家へ相談する論点
中止決定、返金、成果物、再利用の有無を決裁書へ記録します。「M&A不成立時の費用処理を確認」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
中止決定、返金、成果物、再利用の有無を決裁書へ記録します。
インボイス・契約・評価資料を保存

税務処理を先に決めると証拠が後付けになるため、契約と実績を最初にそろえます。
インボイス・契約・評価資料を保存|該当条件を資料で照合する
仲介手数料は高額になりやすく、取得価額と当期費用の区分、消費税、関連当事者負担を説明する資料が必要です。「インボイス・契約・評価資料を保存」は基準日現在の資料で判定します。
仲介手数料は高額になりやすく、取得価額と当期費用の区分、消費税、関連当事者負担を説明する資料が必要です。
インボイス・契約・評価資料を保存|複数案を比較する進め方
契約書、請求書、作業報告、取締役会資料、評価書、仕訳を案件番号で結びます。「インボイス・契約・評価資料を保存」の処理後は帳簿と証拠を再照合します。
契約書、請求書、作業報告、取締役会資料、評価書、仕訳を案件番号で結びます。
買収先決定後のM&A仲介手数料や財務調査費用は、株式等の取得価額へ含める実務上の留意点が示されています。 契約書、帳簿、公式資料を同じ基準日で照合します。
有価証券の取得価額は購入代価に購入のために要した付随費用を加えて確認します。 自社の取引日と条件に置き換えて確認します。
出典: 国税庁「有価証券の取得価額」
M&A 仲介手数料 税務でよくある質問

M&A成功報酬は支払時に全額損金ですか
買い手の株式取得に直接要した費用は取得価額への算入を確認します。
着手金はすぐ費用になりますか
対応役務、候補先決定前後、返金条件で判断します。
M&Aが不成立なら損金ですか
提供済み役務と返金・他案件充当の有無を確認します。
株式譲渡と事業譲渡で同じ処理ですか
取得する資産と消費税区分が異なるため別に検討します。
買収先決定後のM&A仲介手数料や財務調査費用は、株式等の取得価額へ含める実務上の留意点が示されています。 適用した資料の版と確認日を保存してください。
有価証券の取得価額は購入代価に購入のために要した付随費用を加えて確認します。 個別事情は申告・契約前に専門家へ確認します。
出典: 国税庁「有価証券の取得価額」
