本記事では、企業のマーケティング担当者向けにペルソナの設定方法からカスタマージャーニーマップの作り方までを詳しく解説します。
ペルソナやカスタマージャーニーはマーケティング戦略において重要な指標です。まずは顧客理解に努め、顧客の課題をつかんだうえで、ペルソナ設定とカスタマージャーニーマップの作成を実施しましょう。
【本記事で解決できる悩み】
- ペルソナやカスタマージャーニーが何なのかイマイチわからない
- ペルソナ設定の方法を知りたい
- カスタマージャーニーマップの作り方を知りたい
目次
ペルソナとは
ペルソナとは、商品やサービスを利用する典型的な人物像のことです。商品やサービスの特徴・ターゲット層のデータなどをベースに、属性・家族構成・生活スタイル・趣味嗜好などを想定し、架空の人物像を作ります。
ペルソナとターゲットの違い
ターゲットは、企業が商品・サービスを販売する対象として設定する、同じ属性や傾向を持つリアルな集団のことです。ペルソナとは考え方や役割が異なります。
【ターゲット】
20代・女性・東京都在住
【ペルソナ】
26歳・独身一人暮らし女性、東京都練馬区在住、趣味はヨガ
ペルソナを設定する目的
ペルソナを設定することで得られるメリットは以下のとおりです。
- 顧客の理解をより深められる
- メンバー全員が同じ顧客のイメージを持てる
- コンセプトが明確になる
- 顧客目線で客観的に判断できる
つまり、ペルソナを具体的に設定することで、チームのメンバー全員が『商品やサービスを利用する典型的な人物像』の気持ちや行動を客観的に思い描くことが可能です。
ペルソナの設定の仕方
ペルソナの設定の仕方を順を追って解説します。
①簡易なペルソナを作成する
まずは今までの情報に基づいて、ペルソナの骨組みを作りましょう。商品やサービスを必要とする人物像をより具体的に記入していきます。あくまで骨組みを作る段階なので、情報の正確性は気にせず進めることが大切です。
【例】
- 個人の氏名
- 性別
- 生年月日
- 出身地
- 性格
- ビジュアルイメージ など
なお、商品やサービスの種類によってペルソナは異なります。必ずしもペルソナは1人ではありません。
②詳しく調査する
ペルソナを設定する際に重要なのは、客観的な事実やデータに基づいていることです。結果が数値化できる定量調査と、データ化しにくい部分を調査できる定性調査の両方を実施しましょう。
【定量調査】
ブランドや商品・サービス、企業の認知度や購入・リピート率、顧客満足度のような明確に数値や量で表せるデータを集計し、分析する方法
【定性調査】
対象者(顧客像に近い人物)と対面してインタビューを行い、回答や意見を集める方法
定性調査は、商品やサービスに関する感情だけでなく、対象者の趣味や休日の過ごし方、価値観など、ライフスタイル全体についても聞き出すことがポイントです。
③ペルソナを完成させる
調査した結果をペルソナに反映させます。背景やストーリーまで具体的に肉付けしていきましょう。指標となるペルソナは、時間やコストに応じて複数設定することをおすすめします。
④ペルソナを検証する
ペルソナは、検証が必須です。「リアリティのある人物像になっているか」「設定したペルソナが実際にどのくらい存在するのか」セールスパーソンなどの関係者にチェックしてもらいましょう。完成度が低い場合は、調査からやり直します。
⑤運用・ペルソナの見直しを行う
設定したペルソナを軸として、実際に運用を始めます。顧客の動向は、時代とともに変化していくものです。ペルソナの設定は定期的に見直しをしましょう。
カスタマージャーニーとは
カスタマージャーニーは、顧客が商品を購入し、利用、継続/再購入する道のり(購買行動)を可視化したものです。購買行動のプロセスは『AIDA』をベースに提唱されているものが多くあるので、自社のビジネスモデルに合わせて取り入れましょう。
カスタマージャーニーマップの作り方
カスタマージャーニーマップの作り方を順を追って解説します。
①ペルソナを設定する
はじめに、自社商品・サービスのターゲットとなるペルソナを詳細に設定します。カスタマージャーニーでは、顧客が商品・サービスの購入(利用)を意識する前から考えていきます。普段の生活などの様子を含めてペルソナを設定しましょう。
②購買行動モデルを決める
自社の商品やサービスに合った購買行動モデルを決めましょう。以下は、インターネット時代の購買行動モデルで有名な『AISAS』のカスタマージャーニーマップです。
【AISASモデル例 資格スクールの購買プロセス】
③KPIを設定する
それぞれの時間軸で行動・タッチポイント・意識/感情を落とし込んだら、各ステップのKPIを設定します。KPIとは、業務のパフォーマンスを計測・監視するために設定する指標のことです。
カスタマージャーニーマップ作成の際に関係者間で意見が分かれる場合は、全員が納得するまで議論しましょう。
④作成後は効果的な施策を実施する
カスタマージャーニーマップは、作成すれば終わりではありません。それぞれの時間軸で設定したKPIを達成するために、効果的な施策を実施することが大切です。
カスタマージャーニーマップの『Attention(認知)』『Interest(興味・関心)』『Search(検索)』の時間軸で効果的なのは、ライバルマーケティング広告です。ライバルマーケティング広告を活用すれば、自社以外のWebサイト(競合他社のWebサイトなど)を訪問したユーザーをリターゲティングできます。
ライバルマーケティング広告とは
ライバルマーケティング広告は、任意のURLの訪問者に対して広告配信をする新しい手法です。効果的な施策を実施したい場合は、ライバルマーケティング広告を導入してみましょう。
【メリット】
- コストを抑えられる
- 競合他社の集客を利用して広告配信ができる
- 自社商品を認知していない顕在層にアプローチできる
- 誰でも簡単に運用できる
- 効果検証がしやすい
まとめ
ペルソナとカスタマージャーニーマップはマーケティング戦略における重要な指標です。
【ペルソナ】
商品やサービスを利用する典型的な人物像のこと
【カスタマージャーニー】
顧客が商品を購入し、利用、継続/再購入する道のり(購買行動)を可視化したもの
ペルソナとカスタマージャーニーは設定・作成して終わりではありません。ライバルマーケティング広告などの施策を上手に活用して、商品の販売やサービス展開に役立てましょう。
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